ねんど　焼くのは山の土です。
山から粘り気のある良質の土を採掘してから不純物などをとり除き、 精製した後、約1年寝かせます。
さらにこれをよく練り、均一な柔らかさにし、中に入っている空気を抜いて 粘土の完成です。

釉 薬 （ うわぐすり ） 表面をコーティングします。
焼きものに色やツヤをつけ美しく彩り、色が染みたり、水分がもれたりしないよう　釉薬をかけます。
慶山焼ではケヤキの木やお米のモミガラを燃やした灰を原料にした　天然の釉薬で発色をします。

炎　総仕上げは窯たきです。
粘土で成形してから、二度窯で焼きます。
まず６００℃の低温で素焼きし、釉薬をかけてから １２６０℃の高温で本焼きします。
窯の中の 炎のめぐりや酸素の量によって色合いが変わってきます。

それではここで問題です。
Ｑ. ケヤキの灰から発色させたものは　次の３つのうち どれでしょうか？

正解は
Ａ. ３つともケヤキの灰なんです。
　　1.は灰をそのまま、刷毛で塗ったもの。
　　2.と3.は同じうわぐすりを掛けていますが、窯の中の酸素の量が違います。
　　　　　　　 2.は酸素を減らす「 還元焼成 （ かんげんしょうせい ） 」
　　　　　　　3.は酸素の多い「 酸化焼成 （ さんかしょうせい ） 」
このように、同じ灰を使っても　うわぐすりの調合の仕方や窯のたき方でこんなに色がかわるんです。やきものは奥が深いですよ～